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全日本フィギュア2018とロシアのジュニア女子選手達 [フィギュアスケート]

フィギュアスケートの全日本選手権大会が開催され、男子シングルに出場した宇野昌磨選手が三連覇を達成、現役復帰した高橋大輔選手が2位、田中刑事選手が3位という結果になりました。また、女子シングルでは坂本花織選手が初優勝を飾り、今季GPFの覇者・紀平梨花選手が2位、宮原知子選手が3位、三原舞依選手は3位と2.5点差で惜しくも4位でした。

さて、余程のことがない限り宇野選手の連覇は堅いと思っていたので、男子シングルで最も楽しみにしていたのは久々に観る高橋選手の演技でした。ジャンプやスタミナ面は危うかったものの、味のあるステップやコレオシークエンスは流石。2位という結果とスコアにご自身も驚きを隠せない様子でしたが、選手の育成の問題なのか、競技人口の少なさ故か、残念ながら、1位と3位の点差が50以上もあって高橋選手を簡単に2位に滑り込ませることができてしまうのが男子シングルの現状ですね。連盟としては日本開催のワールドに出て欲しかったのかもしれないですが、ミニマムスコアもクリアできていないですし、自ら辞退されたようです。現役続行の意向だそうで、ファンの皆さんは一安心という感じでしょうか。ワールド代表は羽生結弦選手、宇野選手、田中選手、四大陸選手権代表は宇野選手、田中選手、友野一希選手に決まりました。

女子シングルには、日本のエースとして恥ずかしくないジャンプを跳ぶ新女王の誕生を期待しました。坂本選手は致命的なミスもなく、優勝に相応しいSPとFSをしっかり揃えましたね。私の好みからは多少外れるものの、疾走感あふれる滑らかで伸びのあるスケーティングやダイナミックなジャンプは見ていて気持ちがいいです。また、靴の調整が上手くいかず、SPで痛いミスを重ねて5位と出遅れた紀平選手のFSでの追い上げも見応えがありました。紀平選手のクリーンで綺麗なジャンプは、エリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手のジャンプと並んで私の好み。成功した2回の3Aも然ることながら、ステップアウトした3Lzからの咄嗟のリカバリには驚きました。打倒ロシアのためには欠くことのできない選手だと思います。ただ、元々評価の高いジャンプを跳ぶので、国内仕様の甘めな判定により最大級の恩恵に預かったグレーゾーンの選手とは対照的に、相対的に厳しめなスコアになった感は否めなかったです。ワールド代表には坂本選手、紀平選手、宮原選手、四大陸代表には坂本選手、紀平選手、三原選手が選ばれました。

ところで、宮原選手のFSのスコアに疑問を感じるというコメントをちらほら目にします。微妙どころか素人目にも明らかなジャンプの回転不足見逃しに加点。正直なところ、宮原選手を台乗りさせたいという連盟の強い意思を感じました。ジャンプ以外には良いものもあるとは思うものの、改善アピールとは裏腹に殆ど技術的進歩の見られない、氷上でかなりの回転数を稼ぐジャッジのさじ加減頼みの歪なジャンプは表彰台を争うトップ選手としては頂けません。でも、たとえ3位と4位の順位が入れ替わっていたとしても、彼女のワールド派遣に異存はないです。質の良いジャンプを持つワールド初出場の坂本選手と紀平選手、安定感と実績のある宮原選手という布陣は現時点では最強ではないでしょうか。三原選手の滑りには品があって個人的に嫌いではないのですが、時に回転不足を取られるジャンプと表現面での物足りなさが気になります。

話は変わりますが、全日本選手権と同時期に開催されたロシア選手権の女子シングルで、何とジュニア勢が表彰台を独占しました。優勝は4Lzを成功させたアンナ・シェルバコワ選手、2位は4Lz(成功)と4T(UR)を装備したアレクサンドラ・トゥルソワ選手、そして3位はジュニアの選手とは思えないほど容姿も演技も美しい今季JGPFの覇者アリョーナ・コストルナヤ選手。恐らく3選手とも来季はシニア参戦でしょうから、ロシアのシニア勢だけでなく日本にとっても気になるところですね。SPで首位だった五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ選手はFSで崩れて総合5位、同銀メダリストのエフゲニア・メドヴェージェワ選手はSP14位からFSで巻き返して7位でした。なお、トゥクタミシェワ選手は肺炎のため欠場しました。頑張れ、シニア選手達!

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