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山中慎介選手とルイス・ネリ選手の再戦とその波紋 [ボクシング]

3月1日、東京・両国国技館でWBC世界バンタム級前王者のルイス・ネリ選手(メキ
シコ)と同級1位の山中慎介選手(帝拳)によるタイトルマッチが行われ、前日計量
で体重超過(1.3㎏)のため王座を剥奪されたネリ選手の2R・TKO勝利となりました。
その結果、王座は空位に。山中選手はこの試合を最後に現役引退を表明しました。

ドーピング疑惑の次は計量失敗、山中選手の心中を思うと、特にファンでもない私で
も気の毒でたまらない気持ちに。。。アンフェアな対戦ゆえ、私的には興行のための
無効試合としてテレビ観戦したのですが、最大の被害者はチケットを購入した観客と
いう後味の悪い結果になってしまいました。ネリ選手はプロ失格。気持ちのコントロ
ールが難しい中、最後まで最善を尽くそうとした山中選手は立派だったと思います。

試合に勝って大喜びのネリ選手には、心底呆れました。減量失敗の責任を栄養士に押
し付けているようですが、体重超過は半ば確信犯的。一時的にベルトを手放すことと
引き換えに、無理せず体力を温存してジャパンマネーと勝利を手にするつもりだった
ようにお見受けできます。ドーピング疑惑まであった選手に足元を見られ、すっかり
舐められ、帝拳も詰めが甘い。こんなところにも日本人の平和ボケが…

それにしても、近年、故意と思われる体重超過で試合に勝利する選手が目立ち、興醒
めです。業界自体が体重超過に対して甘い印象も受けます。ネリ選手の件でも、王座
は剥奪されたものの、何のハンディも無いまま試合は行われました。何のための階級
制なんだか。。。プロボクシングには興行的な側面もあるので試合中止が難しいとな
ると、ルール違反には重いペナルティを科したほうが良いのかもしれません。

などと記事を書き綴っていたら、WBCがネリ選手の無期限資格停止処分を決めたらし
い。ファイトマネー70%の凍結(WBCから帝拳への指示)などの報道も出ています。
ただ、契約についてはWBCの関知することではないですし、ネリ選手に対する批判の
声を受けて取り敢えず取った措置のようにも感じられ、ヒアリングの結果、「禁止薬
物入りの牛肉を食べた」というネリ選手の主張が通ってしまったドーピング疑惑同様、
栄養士のミスということでお咎め無しという馬鹿げた最悪のパターンもあるかも。。。

ところで、ネリ選手は試合後、「また日本で試合をしたい」と言っていたそうです。
何かもう笑うしかないですね。JBCもネリ選手の1年間の招へい禁止を決定しましたし、
日本人もそこまでお人好しではないでしょうから、恐らく無理でしょう。ネット上で
は「井上尚弥選手に敵討ちを」などという意見も目にします。でも、こういう質の悪
い輩には関わらないほうが無難なのでは。。。まともな倫理観や良心を持ち合わせて
いる側が振り回されて割を食うだけかと思います。

2018年3月11日追記:
WBCが2018年3月度のWBC世界バンタム級ランキングからネリ選手を除外したそう
です。また、JBCがネリ選手の日本でのボクシング活動停止処分を発表しました。
1年間だった招へい禁止が無期限になることにより、事実上の永久追放となるらしい。
当然ですね。

2018年4月3日追記:
中山選手が3月26日、正式に現役引退を発表しました。お疲れ様でした。

タグ:ボクシング
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