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マニー・パッキャオ選手の防衛戦と採点競技の宿命 [ボクシング]

6月9日(日本時間10日)にラスベガスでWBO世界ウェルター級タイトルマッチが行われ、
4度目の防衛戦に臨んだ王者マニー・パッキャオ選手が挑戦者ティモシー・ブラッドリー
選手(アメリカ)に1-2のスプリット・デシジョンでまさかの判定負けを喫しました。
パッキャオ選手にとっては、7年3ヶ月ぶりの黒星でした。

さて、この判定には批判も多いようです。
確かに、前半は優勢に見えたパッキャオ選手が終盤に失速し、かといってブラッドリー
選手が圧倒していたわけでもなく、いずれにしてもダウン無しの接戦でした。
私的には、せめてパッキャオ選手のドロー防衛くらいでも良かったような気もしますが、
僅差のスプリットですから、全くあり得ない判定ではないようにも思います。
もっとも、地元判定の微妙なさじ加減を感じなくもないですが…

結局のところボクシングも、興行である上に主観的な採点競技。KOやTKOなどの明白
な勝利でなければ、判定がどう転ぶか分からないスポーツだと割り切るに尽きます。
昨年のファン・マヌエル・マルケス戦では、逆にパッキャオ選手の2-0の判定勝利に賛
否両論ありましたし、判定に批判が出るのは、採点競技の宿命なのかもしれません。
ジャッジも人間ですから間違いが無いとは言い切れず、また採点基準に則ってパフォー
マンスを評価すると、見た目の印象と異なる結果が出るのは他の採点競技においても
珍しくはないように思います。それに、基本的にジャッジの判定が絶対ですから。。。

ところで、ブラッドリー選手は第2ラウンドに足首を負傷(骨折?)していたらしいです。
もしそれが事実ならば、最後まで試合を続けられたのが驚きですが、今回はブラッドリ
ー選手のほうが試合への思い入れが若干強かったのかもしれないですね。

そして、両選手とも、再戦への意欲を見せているとのこと。
パッキャオ選手は母国フィリピンでは国会議員でもあり、近年ボクシングに専念できて
いない状況のようですが、この負けで逆にモチベーションは上がる可能性もありますね。
ただ、個人的には、まだ十分に戦えることは重々承知の上で、そろそろ政治家に専念
するのもアリかと思ったりもします。ご本人のモチベーション次第でしょうが。。。

2012年6月15日追記:
WBOがパッキャオ対ブラッドリー戦の判定について、ビデオ検証を行うそうです。
判定が覆ることはないとは思いますが、再戦の可能性は高くなるかもしれないですね。
個人的に、3人のジャッジが全てアメリカ人だったことには引っ掛かりを覚えます。
また、ジャッジの質の問題もありますが、判定システム自体が潜在的な問題を抱えてい
るようにも思います。ただ、人気選手なだけに、特別扱いにはならぬよう。。。
もっとも、疑惑に対する、取り敢えず形だけのパフォーマンスなのかもしれませんが…

2012年6月22日追記:
5人の国際ジャッジによるビデオ検証の結果、118-110、117-111、117-111、116-112、
115-113で、全員がパッキャオ選手優勢と判断したそうです。しかしながら、判定自体は
覆らず、WBOは再戦を促すにとどまったとのこと。何のための検証だったのでしょうね。
今度は一転して大差でパッキャオ選手支持ですが、何気に再戦のための茶番のような
気もして、あほらしくなってきました。まるでプロレスみたいです。。。
いずれにせよ、現行の判定システムはジャッジの個人裁量の度合いが強すぎる感があ
り、採点基準の更なる明確化が必要なのではないかと思います。ジャッジの教育もね。。。

2012年10月4日追記:
パッキャオ選手の次戦は12月8日、ファン・マヌエル・マルケス選手との4度目の対戦と
なる見通しのようです。

タグ:ボクシング
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