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心理的虐待と人格障害的傾向を持つ親 [家族]

児童虐待問題に携わる知人がいるのですが、先日、心理的虐待を行う親について興味
深い話を聞きました。

心理的虐待とは、子供に対して著しい心理的外傷を与える言動を行うことを言います。
身体的外傷が残らないため、なかなか早期発見には繋がらず、子供は長期間虐待を受け
続けることになりがちです。そして、虐待を受けた子供は、大人になってから、精神疾患や
対人関係で問題を抱える可能性もあるそうです。

ところで、知人の話によると、子供に心理的外傷を与える親の中には人格障害的な傾向
がみられるケースもあるようですが、興味深いことに、その中には大人同士の人間関係の
形成や社会生活にはほとんど支障がないタイプもいるそうです。(社会的地位が高かった
り、地域社会で重要なポストに就いていたり、PTAの役員をしていたりすることもあるとの
ことです。)そうなると、ますます虐待の発見が困難になります。

障害の程度にもよるとは思いますが、人格障害的傾向を持つ者への対処法は、できるだ
け関わらないのが一番だとも言われているようです。私も人格障害的傾向の強い人と関
わった経験があるのですが、不用意に関わり続けると、大人でも精神が蝕まれていくこと
もあるようです。(中には、人格障害の患者を苦手とする精神科医さえいるそうです。)

まだまだ日本の社会には、母性を神聖化したり、親子関係を絶対視する傾向があるようで、
身体的虐待やネグレクトにより死に至るケースでさえも、問題のある親から子供を引き離し
保護する術が整っているとは言えない状況です。

心理的虐待は、虐待する親にも、虐待される子供にも自覚がないことが多いと聞きますし、
幼い子供はそう簡単に親から離れることもできません。
子供達をどう救うか、本当に難しい問題だと思います。
結局のところ、親を変えることは非常に難しいと思われ、できるだけ早い時点で、子供に、
自分の置かれている状況をどう認識させるかが一つの鍵となるのではないかと思います。
毒を消すことができないのであれば、せめて何とか薄めることができれば、と思います。

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