宮原知子選手、世界選手権欠場

本田真凜選手が2位,坂本花織選手が3位と日本選手2人が表彰台に乗った世界ジュニアも終わり、「次は五輪出場枠のかかるワールドだな」と思っていた矢先、宮原知子選手が左股関節の疲労骨折で世界選手権欠場という残念なニュースを目にしました。

宮原選手は2月の四大陸選手権と冬季アジア大会を欠場して世界選手権のための調整を行っていたようですが、痛みが取れずに十分な練習ができておらず、ベストな演技ができないとの判断で出場を断念た模様。エース不在で枠取りに臨む初出場の三原舞依選手、樋口新葉選手、そして繰り上がり出場とな過密スケジュールの本郷理華選手のプレッシャーは大きくなりそうです。でも、「ピンチはチャンス」とも言いますから、五輪シーズン前の自己アピールの場だと思って、各選手が満足のできる演技で終われるといいなと思います。

ところで、今回の宮原選手選手の怪我についてですが、低空で回り切るために氷上で早々と回転を始め、着氷で残ったフリーレッグを振り回すジャンプ（特にルッツ）が以前から気になっていました。左股関節の負傷だとのことで、今後、今までのように氷上でかなりの回転数を稼ぐ関節への負担が大きそうな跳び方は困難になってくるのではないでしょうか。運動音痴な私は、「よくあんな跳び方できるな」と思いながら彼女のジャンプを見ていたものです。左足のトウをつくコンビネーションのセカンド3Tも跳びにくくなりそう。跳び方を改善しないと、一旦良くなっても再発するのではないかと危惧します。

また、宮原選手は練習熱心なうえに比較的重要でない試合やショーへの参加も優等生的で、かなりのハードスケジュールをこなしている印象を受けます。 昨年12月のGPFの頃から痛みがあったそうですが、痛みを抱えたまま全日本出場、その後ショーにも出ています。アスリートに怪我は付き物とはいえ、トップで安定した活躍を続けるには、羽生結弦選手のような適度に手を抜く要領の良さ、したたかさや計算高さも時には必要なのかもしれません。

そして、今回の欠場に関して批判的な意見も目にしますが、アマチュア・アスリートが自分の都合を最優先するのは許されることだと思います。「怪我を押して枠取りのために出場」、「いい演技ができそうにないので、無理せず欠場」、どちらもありではないでしょうか。まして股関節の怪我となると、最悪の場合日常生活に支障が出る可能性もあるので、来季に向けてのケアを優先する選択（あるいは戦略？）は当然のことのように思います。ただ、その結果が吉と出るか凶と出るかは微妙な感じがしますけれど…世界ジュニア直後の発表に、宮原選手の意思以外の何らかの思惑を感じるのは私だけでしょうか。。。

余談ですが、試合に出まくっている宇野昌磨選手も怪我には十分気を付けて欲しいです。

タグ：フィギュアスケート フィギュア雑感

コメント 2

こんばんは。世界選手権観ました! 女子は宮原選手欠場のせいもあり2枠になっちゃいましたね。まあ、でも三原選手の活躍もあり次世代では再び盛り上がりそうな希望を感じました。彼女のバランスのとれた滑りは観ていて気持ちいいです。
男子は羽生選手の鬼気迫る演技に苦笑いでした。彼はこういう場面では憎らしいほど強さを発揮しますね。もう少し行儀良くしてくれれば、応援する気にもなるのですけど。
それにしても、2位に入った宇野選手の成長ぶりにはびっくりしました。羽生選手を追い越すのも時間の問題かな。こちらも将来が楽しみです。
by AnotherGreenWorld (2017-04-02 00:50) 

AnotherGreenWorldさん、こんにちは！
女子の2枠は残念だけれど仕方ないですね。怪我で本調子でない宮原さんが出場したとして
も、ジャンプがより低空になっているかもしれないし、3枠取れたかどうかは「タラレバ」かな。
三原選手の追い上げは本当に凄かった。私も彼女の品のある滑りが醸し出す雰囲気は好き
です。今大会フリーの技術点はメドヴェージェワ選手に次いで2位。基本的なスケーティングも
良くて伸びしろもある。五輪代表争いにはしっかり絡んできそうです。ガンバレ！
羽生選手は追いかける立場になると本領発揮ですね。ただ、ゾーンに入った時の彼の演技に
強さは感じても王者の風格は感じないので、主人なんか「あの目つきといい、ふてぶてしさと
いい、いい子ぶらないでいっそのことヒールに徹すればいいのにな」と笑っています。
宇野選手は安定感が出てきましたね。演技力にも更に磨きがかかってきた感じ。部分的には
既に羽生選手を超えているのではないでしょうか。怪我だけが心配です。
by GreenGarnet (2017-04-02 11:22)