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「いじめ」という名の犯罪~大津いじめ自殺事件① [社会問題]

大津市で昨年10月に市立中学2年生の男子生徒が飛び降り自殺した件で、学校側のア
ンケートに対し、「昼休みに毎日自殺の練習をさせられていた」「自殺のやり方を練習して
おくように言われていた」などと回答した生徒が16人もいたそうです。「自殺練習の強要」
以外にも、「暴行」「万引きの強要」「金品の要求」などを示唆する回答もあったとのこと。
また、「先生も見て見ぬふり」「一度先生は注意したけれどその後は一緒になって笑って
いた」などと、教師がいじめを放置していたことを示す回答も14件あったそうです。

学校も含め、日本の社会はいじめの加害者に甘過ぎると思います。
ここまで悪質だと、「いじめ」というより立派な「犯罪」ですよね。
もし私がいじめの被害者なら、多分こんな状態の学校には行かないです。不登校で結構。
また、もしアンケートの回答が事実ならば、いじめ加害者の親は子供をどのように教育し
ているのでしょう。教育の基本は家庭。「親の顔が見てみたい」とは、正にこの事です。

実は、私の姪も小学生の頃、同級生から軽いいじめに遭っていました。
実際、学校はあまり当てにはなりません。姪の親が相手の親と話したところ、その同級生
は家では従順な良い子(実際は抑圧されていたのかも…)で、親は自分の娘のいじめを
認めなかったそうです。しかし、直接親の耳に入れたのも良かったのか、幸い個人による
いじめだったので、姪にその子とは関わらないように言い聞かせて、ほぼ解決しました。
不思議なことに、姪には当初、自分がいじめられているという自覚がありませんでした。

ところで、どういうわけか毎日生活を共にしている親は姪のいじめには気づかず、最初に
気づいたのは、たまに会って遊んだり話したりする私でした。毎日顔を合わせていると、
子供のちょっとした変化や言動の不自然さを見落すこともあるのかもしれません。いじめ
の被害者に対しては、大事に至る前に、何とか周りが気づいて力になりたいですね。
学校や教師に丸投げでは、なかなか解決しないと思います。

そして、本件のように教育現場の手に余るような度を越すいじめについては、早い段階で
警察にしっかり機能してもらいたいものです。学校としては内々に処理したいでしょうが、
学校や教育委員会だけで犯罪に対処するには限界があると思います。潔く諦めましょう。
日常的に悪質ないじめを繰り返すような生徒は、残念ながら、教師が注意したくらいでは
「焼け石に水」、結局、専門家達の手に委ねるしかないような気もします。

男子生徒の遺族は、市や加害生徒・保護者らを相手に損害賠償を求める訴訟を起こした
そうで、その意義を理解しつつも、もっと早くに打つ手がなかったものかと悔やまれます。
また、男子生徒の自殺後、警察は生徒の父親による被害届けを受理しなかったとのこと
ですが、人の命が失われているのですから、職務怠慢と言わざるを得ません。

2012年7月11日追記:
滋賀県警が自殺した男子生徒へのいじめや加害行為について、本格的な捜査を始めた
そうです。遅すぎる感はありますが、とりあえず良かったと思います。
学校には捜査権はないですから、たとえ学内で発生したことでも、犯罪に対処するのは
警察の仕事だと思います。そして、厳密に言うと、いじめと自殺の因果関係など、教育委
員会が結論を出せるわけがありません。それを判断するのは裁判所の仕事です。
今後できるだけ犠牲者を出さないためにも、現在進行形のいじめに対し、理想論や感情
論ではなく、より合理的・現実的な対応が学校や家庭において必要だと思います。

2012年7月13日追記:
大津市長が和解の可能性をほのめかしていることを受け、市教育長は、「本人や家庭の
ことも明らかにされていくべき」として、「訴訟は続けたい」と明言したそうです。
もっともな考えだと思います。自殺やいじめの背景は、しっかり解明されるべきです。
「いじめ・自殺」と言えば、すぐに学校や教師を攻め立てる風潮にも違和感を覚えます。

2012年7月14日追記:
男子生徒が自殺2日前、「登校したくない」と家族に相談していたようです。
また3日前には、加害生徒のうち2人が男子生徒の部屋を荒らし、その後部屋からは男子
生徒の財布がなくなっていたとのこと。男子生徒の家族もその様子を目撃したそうです。
やはり、自殺を未然に防ぐ機会はあったのかもしれないですね。。。
悪いのは当然いじめの加害者達ですが、子を守るのも大事な親の務めだと思うのですが…
学校だけでなく親も、このような事態に対処するスキルを身につける必要がありそうです。
大津市には和解したい意向もあるようですが、個人的には裁判所の判断が知りたいです。

2012年7月17日追記:
男子生徒が亡くなる前、担任ら複数の教員がいじめの可能性について話し合い、「注意し
て見守っていく」としたものの、喧嘩という認識だったそうです。いじめには一刻を争う深刻
なものもあり、いじめの専門家でもない教師にとって荷が重過ぎる問題のような気もします。
また、近年、自ら責任を果たさず、学校や教師に過大な期待と要求をする親が増えている
ように感じますが、家庭や親の役割も無視できないと思います。いじめの解決のためには、
学校も、もっと被害・加害両生徒の保護者の関与を促したほうがいいのではないでしょうか。

2012年7月18日追記:
男子生徒の親が、加害者3人を刑事告訴したそうです。当然ですね。いくら子供でも、犯罪
行為を許してはいけません。ただ、もっと早く警察に繋げることができれば…と悔やまれま
す。いじめに気づいたら、一人一人ができる範囲で速やかに行動を起こしたいですね。

2012年7月19日追記:
生徒が亡くなる約2週間前、親族の現金を持ち出すなどしていた生徒のお金の使い方が気
になった家族は、県の子ども・子育て応援センターや児童相談所に相談していたそうです。
児童相談所には生徒も連れて行き、担当者は生徒からも話を聞いたものの、いじめには気
づかず、家族に反省文の書かせ方などをアドヴァイスしたとのこと。
う〜ん、反省文とは……相談員も生徒ではなく、親の方に寄り添ってしまったのでしょうか。
個人的に、怠慢というより、感受性といいますか、残念ながら、その分野の才能に恵まれて
いない関係者が多いように思います。家族も一体どのように相談したのでしょうね。。。

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AnotherGreenWorld

そうですね。加害者の親のみならず、特に亡くなった生徒の親も含めて周りの大人たちが教育について考える必要があるように思います。基本的な教育の場は学校である前に家庭じゃないでしょうかね。学校や行政に非難が集中し過ぎることに違和感を感じます。
by AnotherGreenWorld (2012-07-25 17:22) 

GreenGarnet

AnotherGreenWorldさん、こんにちは!
おっしゃる通りだと思います。
皆で学校や行政に責任を押し付けている感じがしますね。
個人的に、いじめも自殺も、家庭環境や親子関係を抜きに語ることは
できないと思うのですが…
by GreenGarnet (2012-07-25 20:43) 

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